2010年03月19日

幹細胞で歯ぐき再生、広島大がヒトで成功

 歯ぐきが細菌によって溶ける歯周病について、患者の骨髄液から骨や筋肉のもとになる幹細胞を採取して培養後に患部へ移植し、歯ぐきを再生させることに広島大の研究グループが成功した。患者を対象にした臨床研究で、移植をした患部は4-8ミリほど歯ぐきが回復した。細胞培養技術の向上などで再生効果を高め、3年以内に厚生労働省へ先進医療を申請、実用化を目指す。
広島大の栗原英見教授(歯周病学)らの臨床研究で、18日から広島市である日本再生医療学会で成果を発表する。
30-65歳の歯周病患者の男女11人から骨髄液を採取。この中に含まれる間葉系幹細胞を培養・増殖させ、医療用コラーゲンと混ぜて歯周病患部へ注入した。11人のうち、転居などで経過を追跡できなかった3人を除く8人中6人で、歯ぐきの回復や、歯周病で生じた歯と歯ぐきの間のすき間(歯周ポケット)が小さくなった。移植した幹細胞が歯周組織となったり、もともとあった細胞の増殖を促す物質を出して自力での組織再生を後押ししたとみられる。
歯周病患者は軽症者も含めると国内に約3700万人いるとされる。今回の臨床研究は軽症者を対象としたが、今後、中・重症者でも効果が出るよう、採取した細胞からある程度組織を作成したうえで移植するなどの方法で臨床研究を重ねる。
教授は「治療へ向けた基本的なスキーム(計画)は出来上がった。これを進化させてさらに効果を高め、多くの人に使える治療法を確立させたい」と話している。
ラベル:歯周病
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2010年03月02日

加齢に伴う歯周炎の進行、過剰な免疫反応が原因

 研究では、21−64歳の健康な女性115人を対象に、歯周ポケットの深さやプラーク(歯垢)量などの口腔内診査、唾液中の歯周病関連細菌の量、血液中の歯周病関連細菌の毒素に対する抗体量の調査を実施。
 その結果、加齢とともに歯周炎が進行している人の割合が増える傾向が認められたほか、▽歯周炎が進行している人ほど、抗体およびプラークが多い▽歯周病関連細菌に対する抗体が多い人ほど、歯周炎が進行している▽歯周病関連細菌の量よりも、その菌に対する抗体量の方が歯周炎の進行の程度との関連が強く認められる−ことが分かり、加齢による歯周炎の進行への免疫反応の影響が示唆された。
また、細菌の毒素と毒素に対する抗体による免疫反応により、実験的に歯周炎を発生させる「歯周炎モデル」を作ることに成功した。
これらの結果から、長い年月をかけて歯周病関連細菌に対する抗体量が増えることで、抗原を排除しようとする過剰な免疫反応が起こりやすくなり、これによって歯周炎の罹患率が増加する可能性が考えられるという。
「歯周炎予防には、歯周炎が進行する歯周ポケットの深い部位における抗原の原因となる細菌の除去に加え、抗原と抗体に起因する過剰な免疫反応を抑えることが重要」との考察を示している。
研究結果は、5月に盛岡市で開かれる第53回春季日本歯周病学会学術大会で発表される予定。
ラベル:歯周病
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2010年01月15日

歯磨き行動の脳への作用を研究

現在、むし歯や歯周病などのさまざまな口のトラブルに関する研究や美しい歯に関する研究などを通し、口内の健康価値の提案に取り組んできた。
このほど、歯磨き行動が脳を活性化し、気分をリフレッシュする効果を持つ可能性を見い出した。
具体的な研究内容としては、計算作業による疲労付与後に歯磨き行動をしたときの脳への作用を客観的に評価するため、脳と心理の状態を同時に測定する“統合生理研究手法”を用いて検討。脳の活性化は、脳の疲労度や注意力に関係する指標などを用いて評価し、脳の疲労度はフリッカーテストを、注意力は脳波の測定で実施したという。また心理状態は、自己評価を数値化するVAS法 により評価している。
その結果、疲労後に歯磨きをすると、しない場合と比べ、脳の疲労は有意に低減。また注意力も高まる傾向が認められたという。これより、歯磨き行動により脳が活性化したことが推測されたのだ。さらに心理状態についても、疲労後に歯磨きをすると、リフレッシュ感が有意に高まり、集中力やすっきり感も上昇する傾向が認められたという。歯磨き行動には、仕事や勉強などで疲れた時に脳を活性化する効果があるとも考えられるのだ。
ラベル:歯,歯ブラシ
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2009年10月22日

自分の歯を目に移植

約9年前に失明した米国人女性(60)が、歯を用いた人工角膜の移植によって視力を回復したと、手術を行った米マイアミ大学(University of Miami)バスコム・パルマー眼研究所(Bascom Palmer Eye Institute)の医師らが16日、明らかにした。
ミシシッピー(Mississippi)州在住のシャロン・ソーントン(Sharron Thornton)さんは、2000年にスティーブンス・ジョンソン症候群にかかり、失明した。角膜移植や一般的な人工角膜は拒絶反応があったという。
そこで医師らは、ソーントンさんの犬歯を周囲の骨ごと取り出し、形を整えたのち、穴を開けてそこに光学レンズをはめ込む手法を取った。この手法では、レンズをはめた歯は患者のほおまたは肩の皮下に移植され、歯とレンズがしっかり結合するまで2か月間放置される。こうしてできあがった人工角膜に細かい処置を施した後、目の中心に移植した。
包帯は2週間前に外されたが、ソーントンさんはその数時間後に物体や人を認識できるようになり、2週間後の今では新聞も読めるまでになった。「まだ見たことのない7人の孫たちの顔を早く見たい」と話しているという。
この手法は、もともとイタリアで開発されたが、米国では今回が初の実施。患者本人の歯を使用するため、角膜移植への拒絶反応がある人でも大丈夫だという。
ラベル: 移植
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2009年09月29日

歯磨きでがんリスク3割減

1日2回以上歯を磨く人が口の中や食道のがんになる危険性は、1回の人より3割低いとの研究結果を、愛知県がんセンター研究所(名古屋市)がまとめた。全く磨かない人の危険性は、1回の人の1・8倍だった。
約3800人を対象とした疫学調査の結果で、歯磨き習慣と発がんの関連を示す報告は国内初という。横浜市で10月1日から開催される日本癌(がん)学会で発表する。
同研究所疫学予防部の松尾恵太郎(まつお・けいたろう)室長は「口やのどには発がん物質とされるアセトアルデヒドを作る細菌がいる。歯磨きで細菌や発がん物質が洗い流されるので、少なくとも朝と夜に磨けば、がん予防に役立つ」と話している。
同センターを受診した人の中から、口の中やのどなどの頭頸部(けいぶ)がんと食道がんの患者計961人と、がんでない2883人に、歯磨きや喫煙、飲酒などの習慣を聞いた。年齢は20〜79歳で平均は61歳。
解析した結果、2回以上磨く人は1回の人に比べ、がんになる危険性が約29%低く、全く磨かない人の危険性は2回以上磨く人の2・5倍だった。喫煙や飲酒をする人だけの解析でも同様の結果で、歯磨き習慣がないことが、ほかの危険因子と関係なく、独立したがんの危険因子であることを強く示すものだという。
ラベル:歯ブラシ
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2009年07月30日

第6番目の合併症「歯周病」 歯科医への紹介 「もはやルーチン」

糖尿病合併症は多数で、それぞれ重要性は高いが、「歯周病」はその歴史的な背景から第6番目の合併症として関心を集めている。日本糖尿病学会では今月23日の年次学術集会で、日本歯周病学会とのジョイントシンポジウムを開き、会員に歯周病対策の重要性を訴えた。
各慢性合併症についてこう説明する。糖尿病3大合併症である@糖尿病網膜症A糖尿病腎症B糖尿病神経障害は、血糖値が高い状態が長びくことで合併する細小血管症。3大合併症は糖尿病であることにより発症する合併症であり、これらを予防することが、糖尿病診療の最大の目的となる。合併患者は多いが、HbA1cを下げて血糖をコントロールすることが、予後の鍵を握る。
3大合併症に続く、第4番目のC動脈硬化を予防することも重要だ。動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞などの大血管合併症は、致死的イベントを引き起こすリスクが高い。大血管疾患は糖尿病でなくとも起こり得るが、糖尿病患者では発生頻度が3〜5倍に上がる。HbA1cを抑えても発生するため、強化療法でも予防できない厄介な問題となっている。
5番目の合併症はD糖尿病足病変(壊疽)。欧米人に多く、日本人では少ないため、見過ごされがちではあったが、今年からフットケアが保険適応となり、話題を呼んでいる。
そして今注目を集めている合併症が、第6番目のE歯周病だ。歯周病がほかの合併症とは異なる点は「糖尿病と歯周病は相互関係にあること」です。ほかの合併症は、糖尿病があることで合併するが、歯周病は「糖尿病患者は非糖尿病者の2〜3倍歯周病を罹患している」「歯周病があると糖尿病のコントロールが困難になる」という特徴があるためだ。
糖尿病患者の歯周病を改善しないと、糖尿病のコントロールも難しい。逆に歯周病を治療するとインスリン抵抗性が軽減し、血糖コントロールがしやすくなる。こうした特徴から、西尾氏は「両者は併発病とも言える」と話す。

歯茎チェックと歯科医との連携を
歯周病の罹患率は、日本人で約7割と言われている。歯周病が糖尿病を悪化させる原因(下記「糖尿病と歯周病」参照)であることが解明されつつある今、これからは患者の「歯」に注意を向けなければ、糖尿病診療としては不十分と言われかねない。
内科医であっても「歯茎」の状態くらいはチェックしたい。歯茎にうっ血があれば糖尿病の悪化原因とみて歯科に紹介すべきだ。
新たな糖尿病患者を増やさないためには、プライマリケアでの糖尿病予備群へのアプローチが重要になってくる。耐糖能異常があれば、「歯を磨くと、血が出ませんか?」とひと言聞いて、歯周病の疑いがあれば歯科へ紹介する。積極的に歯周病を治療し、糖尿病発症リスクを抑えることが求められる。
糖尿病患者を眼科に紹介するように、内科医は歯科へも紹介できるように連携を進めていく必要がある。ただ、医師は歯科治療について無知であることも確かだ。歯科医も専門領域が細かく分かれているので、単に「歯科に行ってください」ではなく、歯周病治療を得意とする歯科医を紹介できることが必要となる。
糖尿病教室では、歯磨き指導を行うことが珍しくはなくなった。患者の歯周病への意識も高まりつつある。チーム医療が充実している糖尿病診療では、実際に指導に当たるコメディカル・スタッフに歯周病の理解が深まれば、良好なコントロールにつながると期待される。
一方、連携の中で歯科から内科への働き掛けが増えることも望まれる。歯科医が、内科のコントロール状態や服薬状況に目を向けて「歯周病があるので、糖尿病のコントロールを」という照会が増えれば、より良好なコントロールが得られるだろう。
2005年に発足した日本糖尿病対策推進会議が、各都道府県単位で開催されている。特定健診・保健指導の開始に際し、08年から同会議には歯科医(日本歯科医師会)が参画するようになった。糖尿病の発症・重症化を予防するには、歯周病対策が不可欠となるためだ。糖尿病と歯周病との関係を解き明かす分子メカニズムも明らかになりつつあり、第6の合併症の診療に対する機運は高まっている。
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2009年05月19日

歯周病と肥満

歯周病が近年注目されているのは、それだけが理由ではありません。国内外の様々な疫学的調査によって他の多くの病気とも密接に関係していることが分かってきたからです。このため歯周医学という学際的な学問領域が生まれ、歯周病と全身の病気の関係が活発に研究されるようになりました。
特に関係が深いのは糖尿病です。例えば、糖尿病があると唾液の分泌量が減って歯周病菌が増殖したり、免疫機能や組織修復力が低下して、歯周病が発症・進行しやすくなります。逆に歯周病が進むと大量のTNF-αが分泌され、インスリンの効きを悪くして糖尿病を発症・進行させる恐れが出てきます。

歯周病は肥満が進むほど発症しやすいという報告もあります。脂肪組織はTNF-αを盛んに分泌するので、歯周病、糖尿病、肥満は相互に深く関係し合っていることになります。ほかにも歯周病は心臓病、肺炎など多くの病気にかかわり、最近では早産や未熟児出産との関係も指摘されるようになっています。
ラベル:歯周病,肥満
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2009年03月07日

「歯磨きでインフル発症率10分の1」は本当?

歯磨き指導でインフルエンザ発症率が10分の1に―。NHKが今年2月4日、情報番組「ためしてガッテン」で紹介したインフル予防法について、一部の内科医や感染症医が「医師など専門家の裏付けコメントが一切なく、釈然としない内容だった」と首をかしげている。また、ある一般視聴者は「番組を見て、数人の歯科医、感染症医、歯科衛生士に話したところ、『そんな話は初めて聞いた』という答えしか返ってこなかった」と話す。インターネット上の掲示板などでも、予防法そのものを疑問視する書き込みが目立つ。番組内では、歯科衛生士がデイケアに通う高齢者に歯磨き指導をしたところ、発症率が10分の1になった事例を挙げ、口腔ケアが予防につながるとしていたが、果たして「歯磨きでインフル予防」は本当なのか―。
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2009年02月13日

歯周病がHIVにも関与

歯周病がHIVを活性化
菌が作る酪酸が作用し潜伏感染者、発症の恐れがある

歯周病の病原菌が作り出す酪酸が、潜伏しているエイズウイルス(HIV)を活性化させエイズを発症させる恐れのあることを、日本大学の落合邦康教授(口腔(こうくう)細菌学)らが突き止めた。米国の医学系専門誌に3月に掲載されるという。
白血球の中の免疫細胞に潜伏しているHIVは、酵素の一種「ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)」によって増殖を抑えられている。HDACの働きが妨げられると、ウイルスが活性化し、発症につながることがわかってきた。
一方、歯周病菌は増殖の過程で酪酸を大量に作り出す。歯周病患者の歯と歯肉の間の溝からは、健康な人の約20-30倍の酪酸が検出される。落合教授と名古屋市立大学の岡本尚教授(細胞分子生物学)らは、酪酸がHDACの働きを妨げることに注目。HIVが潜伏している免疫細胞に、酪酸を含んだ歯周病菌の培養液を加えたところ、ウイルスが急激に増殖することを実験で確認した。
歯周病は軽度から重度まで含めると、25歳以上の国民の8割以上がかかっているとされる。落合教授は「HIVの感染に気づいていない人が、歯周病をきっかけに発症する恐れがある。今後はマウス実験や疫学調査で実態を解明したい」と話す。

最近、歯周病が糖尿病や心臓疾患にかかわっていることが報告されている。今回の結果は歯周病がHIVなどのウイルス感染症にも影響をおよぼすことを示している。口の中を清潔に保つことの大切さが、再認識されるきっかけになるだろう。
ラベル:歯周病,HIV
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2009年02月07日

年齢別に見た歯周病罹患率

歯周病年齢,.gif年齢別に見た歯周病罹患率

平成17年度の歯科疾患実態調査によるグラフです。これによると、歯周病にはすでに15〜24歳で20%の人がかかっています。歯周病はその後の年齢で増えつづけ、中高年の50%以上は歯周病にかかっています。65歳以降になると歯周病にかかっている人は減りますが、それは歯周病によって既に歯を失ってしまった人が増えるからなのです。歯周病はまさに国民病ともいえる疾患なのです。山口県,歯周病情報
posted by 歯周病予防 at 17:13| 歯周病とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
山口県における歯周病治療の実情は? 山口県でも歯周病治療を多くの歯科医院で行われています。歯を失ってからではなく、歯を失う前に歯周病治療を行い保存していく。しかし、駄目な歯を歯を無理に残すことが良い治療ではありません。 しっかりと歯周病治療について理解を深めていただき、健康なお口の中を維持していただけますよう、歯周病治療に関するさまざまな情報もご案内させていただきます。【岩国市・柳井市・周防大島・光市・下松市・周南(徳山)市・防府市・山口市・宇部市・秋穂町・小郡町・下関市・萩市・山陽小野田市・長門市】歯周病予防研究会【山口県】
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