2008年07月08日

歯周病と喫煙A

歯周病と喫煙
タバコを吸っていると、歯周病になりやすいだけでなく、歯周病に罹ってしまった時の治療効果もでにくくなります。喫煙者がSRP(麻酔をして歯ぐきの中の歯石を除去する)などの非外科的処置を行った場合の改善効果は、非喫煙者の50〜75%で、抗生物質の局所投与を併用することでようやく非喫煙者の非外科的処置のみと同じ程度の治療効果を得られるといわれています。また、喫煙者のインプラント治療への影響も報告されています。

喫煙者は、血管が収縮しているため、出血がおこりにくかったり、発赤していなかったりすることがあり、歯周病に罹っていることを自覚しにくい状態となっています。
非喫煙者では、歯石の付着に伴って出血しやすくなります。しかし、喫煙中止者、喫煙者(1日10本以下)、喫煙者(1日11本以上)の順に出血しにくくなります。さらに喫煙者(1日11本以上)では、歯石の程度による出血のしやすさの差はほとんどなくなります。
また喫煙者では、プラーク(歯垢)量が同じ程度の非喫煙者と比べて歯石が多いことや、歯周病が下顎前歯部や上顎舌側に多いことも報告されています。

歯周治療の効果は禁煙すれば上がりやすくなることが報告されています。喫煙によって少なくなっていた出血は、禁煙することで増加しますが、これは、血流が回復してくるためだと考えられています。
喫煙 歯周病
ラベル:歯周病,喫煙
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2008年07月07日

歯周病と喫煙@

歯周病,喫煙.gif学生時代に先生がしきりに言っていました。
「タバコは何も良いことはない。何で気持ちが良いかと言うと、脳が酸欠になるから気持ちが良いのだ。もしも吸いたければ首を絞めれば同じ状態だ」と。
冗談を交えた先生のお話ですが、専門的に歯科を学んでいき納得させられました。

タバコを吸うと毛細血管が収縮し血流が悪くなります。歯ぐきが貧血を起こし、歯を支えている組織も傷み歯にも悪影響が出てくるのです。長年の喫煙によりニコチンやタールで口の粘膜が過敏になります。ニコチンにより色素が沈着し、歯肉が黒くなってきます。
タバコを吸うと高血圧の人達が飲んでいる薬(降圧剤)が思うように利かないことがあり肺癌のリスクも高まります。妊婦は早産の危険性が高まります。
タバコ1本につきレモン1個分のビタミンが失われていくのです。

最近、喫煙者の肩身も狭いと思います。レストラン、空港、駅、新幹線、ホテルなどいたるところに制限がされています。喫煙者本人もさることながら、パッシブ・スモーク(受動喫煙)が問題になっています。自宅でもベランダに出てタバコを吸うので外から見るとホタルのように見えるので、ホタル族と言われています。
喫煙場所が減ったこととタバコの値上げなどで喫煙率が減少しています。
食後の一服のために大事な歯を失ってしまうのです。これをやめるくらいなら、死んだ方がましだとおっしゃる人もいますが、本当にそうなってもよいのでしょうか。 歯周病 喫煙

ラベル:歯周病,喫煙
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2008年07月05日

歯周病と肺炎A

食べ物などが食道に入らず気管に入り込むことを誤嚥と言います。歯周病でさらに嚥下障害があると、誤嚥を引き起こした時に肺に歯周病菌が入り込み、それが原因となって肺炎を引き起こすと考えられています。これを誤嚥性肺炎と言います。特に人工呼吸器を使っている患者さんは誤嚥性肺炎を引き起こしやすいのです。呼吸を助けるため口から気道にかけてチューブを取り付けていますが、このチューブによって歯からの細菌はかなり肺に入りやすくなります。
口腔からの感染を抑えること、と言うより口腔の汚染をなくすことです。そこでクロルヘキシジンという抗菌剤を使用することで結果的には肺炎を減少させることが出来ます。

口の中の衛生状態を改善できれば、病院や高齢者福祉施設で肺炎リスクを低減できることはすでに分かっています。実はこのような結論の多くは日本での研究によるものです。
寝たきりの患者さんや老人が誤嚥性肺炎を起こしやすいのです。
単に歯の病気を防ぐためだけでなく、体全体の健康のためにも口の中を綺麗に保つことが重要であるのです。呼吸器の入り口は口なのです。

アメリカでは1990年代にフロスオアダイ(floss or die)(フロスで歯を綺麗にするか死を選ぶか?)という歯周病予防のキャンペーンスローガンです。
口腔内を清潔にすれば死亡率も下がる事が分かっているのです。

歯周病 肺炎
ラベル:歯周病,肺炎
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2008年07月02日

歯周病と肺炎@

歯周病,肺炎.gif口の中の健康状態と深刻な呼吸器感染症との間には大変深い関連性があります。
この関連性について長く研究されてきました。およそ20年前から研究はされてきました。集中治療室に入院している患者と歯科医院の外来の患者の口の中を比較しました。歯の周りにいる細菌、特に肺炎を引き起こす細菌について調査をする事が目的でした。調査の結果、ICUの約6割の歯の周りにこれらの細菌が住みついていました。
しかし歯科医院の患者には一人も肺炎を引き起こす細菌はいませんでした。そこで私達は入院患者や高齢者福祉施設の患者は口内が細菌に起こされやすい傾向があり肺炎になるリスクが高くなるのではと考え始めたわけです。

歯周病を引き起こす、あるいはそれに関連する細菌は、歯周病の患者の口の中に数多く存在しています。そのような人々は、口の中の細菌を肺に吸い込む可能性が高いといえるかもしれません。特に高齢の患者、中でも物を飲み込むことに障害を持つ患者がこれに当てはまります。これは嚥下障害と呼ばれる状態で、年をとるに連れてよく起こるようになりますが、この嚥下障害を持つ人で、歯周病にかかっている人は口からの細菌を吸い込み肺に入る危険性がより高くなると言えるでしょう。これらの細菌が肺の深刻な感染病の原因になるのです。


歯周病 肺炎
ラベル:歯周病,肺炎
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2008年07月01日

歯周病と早産(低体重児出産)A

歯周病,早産,A.gif何故歯周病をもつお母さんが早産をする可能性が高いのでしょうか?

歯周病に関わる7種類の歯周病菌というのが歯の根部に歯肉との間にプラークを作り生体と反応している間に生体がTNFとかIL1とか(共にサイトカインの一種)を作って血中に流れていきます。
歯周病になるとそれを防ごうとして免疫機能が働きます。つまり歯周組織の中で歯周病菌と免疫機能との間で激しい戦いが行われるのです。免疫機能はサイトカインという物質を作り出して炎症を抑えようとします。そのサイトカインが歯ぐきの血管から体内に流れ込み子宮に到達して子宮を刺激して早期の出産を促してしまうのではないかと考えられているのです。これが歯周病で早産を引き起こすメカニズムです。
最近では入院中の妊婦さんの歯周病対策をしています。一般的な健康な何の問題のないお母さんのお口の中と比べてみると妊婦さんのお口の中は炎症があり腫れている悪い状態であるのです。それが必ず早産に繋がるかというわけではありません。


特に切迫早産(妊娠37週未満に分娩時の子宮収縮、頸管熟化などの分娩の兆候が認められない状態)の人についてです。そういう妊婦さんを対象とした歯周組織と健康状態の関係を調べてきました。すると歯周組織の健康状態の悪い患者さんは切迫早産をし低体重児が生まれる確率が約5倍高い事が分かりました。その上、口腔内を清潔することによって早産の率が低下することが分かりました。口腔内は歯周病に感染するとサイトカインが出てきます。出産の時にはプロスタグランジン(ホルモンのような働きをする物質。子宮筋に対して強い収縮作用をもつ)のような出産を促す物質が出ますが、サイトカインがそのような働きをしてしまい出産のメカニズムを早く進めてしまい、早産に繋がると考えられています。
歯周病
ラベル:歯周病
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2008年06月30日

歯周病と早産(低体重児出産)@

歯周病,早産.gif歯周病が次の世代にまで影響を及ぼすということです。
早産とは赤ちゃんが早すぎる時期にしかも体が小さすぎる状態で生まれてくることです。そのような赤ちゃんには様々な病気にかかる危険性があるのです。きちんと呼吸ができなかったり、脳に障害があったり、目が良く見えなかったり、そして早産をした女性は健常児を出産した女性に比べて歯周病にかかっている事が多かったのです。これまで何千人もの女性を対象に歯周病と早産が関連があるかどうか調べられてきました。そして歯周病に罹っている人を治療すると早産の発生率を減少させることができるという事が分かったのです。これは本当に凄い報告でした。20001年の論文では何千人もの患者さんを調べた結果、もしも歯周病に罹っていると罹っていない時に比べて早産する可能性が8倍高いという報告でした。2003年と2004年には他の調査も行われました。その時は何割かの患者さんに歯周病の治療が行われました。そして分かったのは歯周病を治療することで早産を50%以上減少できたという事です。その後の追跡調査も世界中で行われています。
日本でも低体重児と歯周病の研究が行われています。
低体重児が生まれてくる理由は様々です。その様々の原因の一つに母親の歯周病があると考えられています。歯周病と低体重児出産の関係についてアプローチしています。


歯周病と産科を繋ぐ重大な我々の関心事は早産ですが、37週以上の低体重児とういうのはどんどん増えてきて、今日本でも年間100何万かの出産のうち11%位です。ところがその周産期医療が進歩したために早産のうち20%が妊娠中毒症で、医療的介入(このまま赤ちゃんを入れておくと赤ちゃんが駄目になるなど)が20%あります。一番多いのは早産の50%を占める絨毛羊膜炎という子宮の感染です。残りの20〜30%が破水になります。どちらも子宮の感染です。ところが興味深いことに歯周病が起こっている人の病態と子宮の中に起こってくる感染の病態は似ているのです。そして歯の悪い人に早産が起こりやすいというエビデンス(科学的根拠)も揃い始めたので脚光を浴びてきているのです。


早産 歯周病
ラベル:歯周病,早産
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2008年06月28日

歯周病とメタボリックシンドローム@

歯周病,メタボリックシンドローム.gif生活習慣病が急増しています。この数年、特に問題視されるようになったのはメタボリックシンドロームです。内臓に脂肪がたまり過ぎている上に、血清脂質、血圧、血糖値の異常が二つ以上重なった状態で、動脈硬化の発症・進行を相乗的に速め、心筋梗塞や脳梗塞などの引き金になります。

生活習慣病には多くの種類がありますが、一つの病気を持っていると他の病気も併発しやすいのが特徴です。病気がかなり進行しないと自覚症状も出てきません。しかし長期にわたって放置していると、生死にかかわる深刻な合併症を招き、運良く一命をとりとめても重い障害が残ることが少なくありません。
歯を支える歯周病も生活習慣病の一種です。病気が歯肉にとどまっている歯肉炎、歯根のセメント質や歯根が埋まっている顎の歯槽骨、この二つを結ぶ歯根膜まで広がった歯周炎に分類できます。発症、進行には様々な生活習慣の乱れが関与しますが、例えば喫煙習慣があるとリスクは2〜8倍に高まります。
ただし、歯周病の直接的原因はポルフィノモナス・ジンジバーリス菌など、歯周病菌と呼ばれる様々な種類の嫌気性菌です。これが歯と歯のすき間、歯と歯肉の間の溝(歯肉溝)に無数にたまり、プラーク、バイオフィルム、歯垢などと呼ばれる固まりとなって歯周組織を脅かしていくのです。

通常、歯周組織の健康は免疫機構で守られています。しかしプラークが長期間こびりついたままだと、その刺激で歯周組織に炎症が起こってきます。この状態がさらに長く続くと、体内で歯周組織の破壊に関わるIL-1,TNF-αなどの生理活性物質が大量に分泌され、やがて歯を抜かなければならない羽目に陥ります。
つまり、歯周病の一番の原因はプラークなのですが、そこに生活習慣の乱れ、さらに体質的要因なども加わって発症・進行するのです。歯周病には成人の約8割がかかっていると推測されています。その意味で、歯周病は患者数が最も多い慢性感染症であり、生活習慣病であるといっていいでしょう。
メタボリックシンドローム 歯周病


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2008年06月27日

歯周病のしくみ

しくみ
腫れたり膿んだりするしくみ
歯と歯肉との間の小さな隙間にも細菌がおり、強固にくっついています。その細菌が数を増したり、より強力な菌が入ってきたりすると、身体の免疫機構が働き始め血管が拡がり、中から液体の成分や好中球が出てきます。そのために歯肉は赤く腫れてくるのです。好中球は細菌を食べて殺す働きをもっていますが寿命があり、働いた後やがて死んでしまいます。その残骸が膿みです。

歯ぐき(歯槽骨)が壊されるしくみ
免疫機構にが十分働かないと、細菌の作用によって歯周組織は無抵抗のまま速やかに破壊されてしまいます。免疫機構が正常に働く場合は防御反応としての炎症が起こされ、その結果として細菌の侵襲をある程度防ぐことができます。しかし、この狭い隙間の細菌を駆逐することは容易ではなく、細菌と免疫機構の長い長い戦いが続きます。その結果、戦場となった歯周組織の歯周靭帯(歯根膜)や歯槽骨等の破壊をともなうことになります。 歯周病

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2008年06月25日

歯と歯周組織の断面

歯周病断面.gif健康部では歯肉が歯周組織表面を構成し、深部組織を保護しています。歯肉は接合上皮といえる未熟な上皮で歯面に付着するとともに結合組織中のコラーゲン繊維によって歯(セメント質)や骨と強固に結合しています。歯は歯槽骨内に歯頚部近くまで埋まり、歯と歯槽骨間には歯周靭帯(歯根膜)とよばれる薄い結合組織が介在しています。歯周靭帯は歯と骨の結合のほか咬合力の緩衝や感覚、栄養、恒常性の維持など大切な機能を担っています。

歯肉炎になった部分では歯肉結合組織に血管の拡張や水腫、炎症細胞浸潤などがおこります。炎症性滲出による歯肉の腫脹や接合上皮の一部が破壊されることによって、歯と歯肉の間に歯肉ポケットが形成されます。ポケットに面する上皮(ポケット上皮)にはびらんや歯肉結合組織内に側方増殖がみられますが、接合組織根尖側端の位置はセメント・エナメル境付近に留まっています。炎症は歯肉に限局し、深部の歯周靭帯や歯槽骨の変化はみられません。

歯周炎になると、炎症にともなう組織破壊が深部に広がり、歯周靭帯の断裂や歯槽骨の吸収像がみられるようになります。接合上皮は根面に沿って深行増殖するとともに、歯垢に近接する部位では歯面から剥離し、深い歯周ポケットを形成します。ポケット内には大量の歯石や歯垢が付着し、ポケット上皮はばらんや潰瘍を示します。ポケットに近い部分では多数の好中球が浸潤し、膿となって排出されます。
歯周病 予防歯科


ラベル:歯周病
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2008年06月24日

歯周病と骨粗鬆症

歯周病.gif骨粗鬆症とは
骨粗鬆症は、最近、大きな問題となっています。
特に女性にとっては年齢を重ねるにしたがって気になる問題です。私達は骨粗鬆症は歯周病や歯の喪失に影響を与える可能性のある事を知っています。
長年の研究を通じて骨粗鬆症は、骨が破壊されていく病気だと考えていました。口の中には骨がありその骨が薄く脆くなる事に、女性の場合は口腔内の感染に関わる病気が増加すると当時は考えていました。この研究で分かったことは、やはりそこに関連性があるということでした。特に骨粗鬆症の傾向が最も強高い高齢の女性は、口の中の骨の量も減り歯を失う傾向にありました。

私達の研究によると、大腿骨や背骨などの骨の量が少ない方は、おそらく口の中の骨の量も少ないと考えられるのです。つまりそれは歯周病のリスクを高めていると言うことになるのです。
骨粗鬆症とは、骨の密度が少なくなる病気で症状が進むと骨の中がスカスカになってしまいます。この症状は年齢と共に進行すると言われています。特に女性の場合は閉経後にその進行が著しく、男性と比べても大きな骨密度の減少を示します。この原因は女性ホルモンの減少と関連すると考えられています。
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山口県における歯周病治療の実情は? 山口県でも歯周病治療を多くの歯科医院で行われています。歯を失ってからではなく、歯を失う前に歯周病治療を行い保存していく。しかし、駄目な歯を歯を無理に残すことが良い治療ではありません。 しっかりと歯周病治療について理解を深めていただき、健康なお口の中を維持していただけますよう、歯周病治療に関するさまざまな情報もご案内させていただきます。【岩国市・柳井市・周防大島・光市・下松市・周南(徳山)市・防府市・山口市・宇部市・秋穂町・小郡町・下関市・萩市・山陽小野田市・長門市】歯周病予防研究会【山口県】
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